卒業生、現存の生徒、保護者の皆様。
ちょっと考えてみませんか?
「TPP」の事です。
ずっと、ニュースなどではとりあげられてますが、
みなさん、考えてみたことはおありでしょうか?
平たく申し上げれば、
太平洋地域での自由貿易協定ですね。
これに加入した国家は、互いに自由貿易を行うことができる、
ってわけです。
今は、各国が「関税自主権」をもって、
自国の産業を保護している状態なのですが、
うーん。分かり辛いですね。
こういうことです。
実際はちがいますが、あくまで例をあげると、、、
日本はお米が大事ですね。
日本の農家の方が、がんばって、お米を作っています。
そのお米を我々日本人は食べているわけです。
さて、もうひとつ、忘れてはいけないことがあります。
外国のものって安いですよね。
特に、中国なんかはなんでも安い。
中国ではお米作ってないの?
作ってます。では、なんで、中国のお米って、食べる機会がないの?
こういうことなのです。
日本のお米は、例えばですよ。例えば。
日本のお米 ¥1000
中国のお米 同じ量で¥500 でも、「税金」¥1500 ⇒¥2000
という感じです。
わかりますか?外国の商品に対して、
自分の国の中で売る値段を調整する権利を持っているんです。
これを、「関税自主権」といいます。
でも、もうちょい考えなきゃいけません。
逆もあるんじゃないの?と思ったあなた!賢い。
例えば、日本の車をアメリカで売ろうとした場合、
アメリカは日本の車よりもアメリカの車を売ろうとするため、
関税をかけて、日本で買うよりも割高になるわけです。
そうなんです。いい面もあれば、悪い面もあるんです。
こればっかりは、やってみないとわかりませんが、
例えば、日本のお米は中国のお米に負けてしまうかもしれないし、
日本の車は、アメリカの車を圧倒するかもしれない。
全て、「かもしれない」だから、困っているのですね~。
実際、国のリーダーである、政治家のみなさんも
真っ二つに割れているのが今のところです。
ところで、考えたりもするのです。
ここからは中学生以上対象になるのですが…。
日本は、幕末において、日米通商修好条約という、
「不平等条約」を締結⇒撤廃にえらい苦労する。
という歴史がありました。
現に、政治家にも、これを言ってる人がいます。
「関税自主権と国防が国家の根本だ!」と。
いつも、寝癖がついているあの人の言葉です。
解りますが、日本は幕末ではないし、
産業革命も迎えていないわけではないし、
ちょっとな~とか思ったりもします。
僕が言いたいのは、特にこれからの世界を担う
君たちに言いたいのは、これからなんですけどね。
TPPで、自由貿易になるのは、実際やってみないとワカラン。
↑ これ、僕の意見です。
だって、隣の韓国はヨーロッパやアメリカと独自に、
自由貿易協定を締結して、経済的に飛躍しているんですよ。
相手を意識しないわけにいかないじゃないですか?
グローバル化って叫ばれてる中で、日本だけは独自の道を…!
とは、なかなかいかんでしょう。
でもな~日本の農業はどうなるかな~とか、
ってことで、実際やってみないと、ってのが僕の意見です。
でも!でも!
世界の経済だけの話じゃないんです。
ここ、すごい大事。
TPPの中には、貿易だけではなくて、
「人の往来を自由にする」という項目があるのですよ!!
まだ、中国はTPPには参加するかどうかはわかりませんが、
仮に日本がTPPに加盟します~、
中国も追っかけ加盟します~となったとします。
中国人、インドネシア人、その他の人たちが、
こぞって日本へ…。まぁ、現実的ではないとしても、
知識階級、大学を出ているエリート層は各国にいるわけでして、
中国やインドネシア本国と、日本の賃金の格差を
十分に熟知しているわけですね。
現実的に考えて、中国、インドネシアの10%…、
いやいや、10%も来るわけない。1%、いやいや、
100人に一人も来たら大変。
そんじゃ0,1%!これなら、ちょっとはありうるか~?
と思って計算したら…。
なんと。
中国で13億、インドネシアで2億、少なく見積もってです。
億以下切り捨てで。ひどい大雑把ですけどね。
15億の10%⇒1億5000万
15億の1% ⇒1500万
15億の0,1%⇒150万
0,1%で150万!!!!
150万人もの人が日本で働いたら、
今の若者はどうなっちゃうのよ~!
ってことなんですよね。
毎回のように、冗談ともつかず、
「きみらは将来、マックでバイトするのも難しくなるかもね!」
って言ったりしてますけど、
これは、冗談じゃなくなる世の中が来るかもしれませんなぁ。
はい、そこのあなた、そこの君。
北京大学という、東大より優秀な人材が押し寄せてくる昨今、
それでも、自分を労働力として使ったほうがいいと、
胸を張って言うことができますか?
歴史は繰り返す。
幕末には、みんな世の中がひっくり返るなんてことは、
予想すらできなかった。
でも、今の我々は、歴史を学んでいます。
力は足りないけど、ほんの少しだけ、
予想の真似事はできるはず。
これを読んでいただいている、お母さん、お父さん。
お願いです。
少しでも、世の中が変わりつつあることを認識し、
また、他の人にもお話していただけないものでしょうか?
「小学生のうちはね~、子供に好きなことをさせてあげたいの」
なんて、言ってるのは、
幕末に、
「おら、農民だから関係ねー」と言ってて、
時代の荒波に飲み込まれていった人たちと同じです。
確かに、色々なアドバイスを各方面から頂いています。
「厳しすぎる」とか、「もっと優しく」とか。
正直、今年からは、優しくいこうと思ってます。
ですが、忘れないでください。
僕の根底にあるのは、時代が変化しているなぁという、
「危機感」です。
警鐘は鳴らし続けるつもりです。
非情かもしれませんが、僕は神ではありませんので、
手の長さには限界があります。
助けてあげられる範囲には限界があります。
でも、セミナーで知り合ったみんなには、
ぜひ、幸せを、苦労をなるべくせずに掴んでほしいのです。
ノアの箱舟になれればいいなぁ、と思ってます。
TPP、目を離さず見守っていきましょうね。
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